- ダニ媒介性脳炎に対する抗ウイルス治療はなく1)、対症療法が中心となります。髄膜炎や脳炎、髄膜脳炎を起こしている場合は入院が必要で、症状の重症度に応じた治療が行われます。
- 抗ウイルス治療はないため1)、防護服の着用や忌避剤の塗布、ワクチン接種などによる予防法が流行地域における対策となります2)。
- オーストリアにおいては、ダニ媒介性脳炎ワクチン集団予防接種が1981年に開始され、ダニ媒介性脳炎症例数は1979年の年間677例から2022年には179例に減少したと報告されています2)。このことから、ワクチン接種はダニ媒介性脳炎の疾患負荷を軽減する上で重要な方策であると考えられます。
流行地域における
主なダニ媒介性脳炎対策
主なダニ媒介性脳炎対策
対症療法
防護服の着用2)
忌避剤の塗布2)
忌避剤の塗布2)
ワクチン接種2)
1) Borde, JP. et al.: Chapter 5 TBE in adults. The TBE Book. 6th ed. Global Health Press, 2023(ファイザー社の資金提供を受けて出版された)
2) Kunze, M. et al.: Chapter 13 TBE as a matter of public health. The TBE Book. 6th ed. Global Health Press, 2023(ファイザー社の資金提供を受けて出版された)
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ダニ媒介性脳炎の治療法および予防法
- ダニ媒介性脳炎の日本での発生状況
- ダニ媒介性脳炎の海外での発生状況と対策
- マダニ感染リスクチェック
2024年9月作成 TCV45O001